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Reinventing Organizations

Reinventing Organizations


こんばんは 私が今日シェアしたいのは 私が得た ある洞察についてです ここ3年のリサーチから得たもので 新しいマネジメント・パラダイムの出現や 組織構造や運営方法についての 新しい考え方を研究したものです 私の感覚として というより 多くの人たちが共有する見方として 今 何かが壊れています 既存の組織の運営方法では これまでのやり方 つまりマネジメントや予算や達成目標などに 私たちは疲れ果てています おそらくみなさんもご覧になったことがあるでしょう 統計的に さまざまな業界や会社の何千もの人々の 仕事の幸福度調査の結果は ほぼすべてが予測できるものになっています そのほとんどで 3分の2から4分の3の従業員が 仕事にやり甲斐を感じないと言っています 身体は職場に姿を現しても 心は姿を現さないのです 会社に来るのは 生計を立てるため 給料を受け取るためであって 輝いたり情熱を得るためではないのです そして これは本当に 組織ピラミッドの下の方で 定型的な仕事を行なっていて 自分には組織の中でパワーがないと感じている 低い層に限った話ではないのです それだけでなく もっと高い階層でもそうなのです 私はたくさんの経営者と対話してきました そしてドアを閉め 2人で本音で心から話をすると ほとんどの人が認めるのです 自分がきりのない競争に疲れていることを 山のようなEメールに疲れ 自分の1日 1週間 人生を会議に費やしてしまい 内部の政治的な争いにも加担しなければならず エゴにまみれた駆け引きや 組織の縦割り構造 官僚的な仕組み つまり多くの組織にある
複雑な承認メカニズム 毎年のあきあきとする予算編成 課せられる目標 誰もがこのゲームにますます 疲れているように見えます そんなことよりもっと大事なものが
あるはずだと感じているのです 多くのケースで 私はそれは 「意義」についての問いと関係すると思っています なるべく考えないようにしている問いがあるんです たとえば「このすべてにどんな意義があるのか?」 不幸にも多くの組織が この問いに答えられません 「自分の仕事がどんなふうに社会や より良い未来に貢献しているのか」を うまく説明できないのです そして 今までの私の説明の仕方は
企業で話すような言葉を使ってますが 同じようなことが ほぼすべての組織で起こっているのです 記録的な数の看護師や医者が
病院を離れています それは 病院が 魂のない機械になっているからです そして教師たちも離れています 教師は「天職」と呼べる素晴らしい仕事です ですが 今の学校は どこか魂のないものに
なってしまっています そして 私はそれは 奇妙だけれど 良いニュースだと思っています 私はこれは 兆候だと思っています 言うなれば 生みの苦しみのきざしです 古い何かが滅び 新しい何かが出現するのだと 私は 3年をかけてその出現を研究してきました 世界各地のさまざまな業界で とても奇抜な組織が出てきているんです そうした組織をどういう人が創ったかというと 少し率直に言えば 個人の成長の旅 それもある種の
スピリチュアルな旅をしている感覚を持っていて そして その観点で 彼らは 現在一般的になっているような
やり方で組織を運営したくなかったのです それよりも 若干おかしいとさえ思えるような 別のやり方を追求したのです そして彼らが成し遂げたことは 本当に素晴らしいものでした そしてさらに素晴らしいことは お互いのことはまったく知らず
異なる業界で それぞれにやっていたのです そして彼らは 自分たちは唯一の異端児だと思い どうしてもチャレンジしたかったから
実行したと言います ビジネススクールで教わるような
常識から外れても そして驚いたことに最終的には
ほとんど同じような組織運営がなされていたのです ですので 私は 信じています 今ここで 何かがまさに出現しつつあり それは 新しいマネジメントのパラダイムなのだと まったく新しい組織の考え方が
立ち現れていると 古いパラダイムの限界を誰もが感じているのです このように まったく新しいマネジメントのパラダイムが まさに この瞬間に出現しつつあると
私が語ったとき みなさんはどう受け取るでしょうか 私が調査を始めたばかりのころ この話をした人のほとんどは 正反対の2つの反応がありました 片方は 肯定の声です 「そうだよね わかる」 「私もそれが真実だと思いたいし
すでに変化は起こりつつあると思う」 「もっとうまい組織の運営方法があるはずだ」
というもの そしてもう一方は 否定の声です 「うーん それってただの願望じゃないの?」 「単純すぎるし夢見るようなことを言っているだけでは?」 「組織の運営方法なんて
根本的には変えられないんじゃないの?」 こういった2つの相反する声がいつもあるんです ここでちょっと 手をあげてもらえますか? 両方の声を感じているでしょうが
強いて言えばどっちの声が大きいでしょうか あなた自身に正直になって どちらに心が傾くかを 感じてみてください それではいきます 「そうだ 私は信じる! 新しいことが出現しているし 組織の運営方法の再発明が まさに起こりつつあるんだ」 という人は? OK では 逆に 反対の声が大きい人 「信じたいけど 難しい」 はい 正直になって OK 3分の2が賛成で 3分の1が反対ですね では これから反対の声だった方々に 少し時間を使って 簡単に 共有していきたいと思います なぜ この考え方が ただの願望であるだけではなく 夢物語でもないのか ということを おそらく 反対の声はこのように言うでしょう 「組織の運営方法のような根本的な問題を まったく新しいものにするなんて無理だ」 その前提にあるのは 「私たちの今のやり方は 未来もずっと続いていくし
過去に前例もない」というものです それは ある意味で 現在からの推定に過ぎません そして私たちは それは真実ではないと知っています 人類はしばしば 根本的な考え方のシフトを 重要なトピックにおいて行ってきたのだと 私はここで 少し回り道をして このことをよく表しているストーリーを紹介します クイズではないですよ これはアリストテレス ギリシャの哲学者です 彼は 紀元前350年に論文に書きました 「女性の歯は男性より少ない」と いいですか 現在では これは馬鹿げたことです もちろん 男女で歯の数は変わりません でも 驚くべきことに それが判明するのに2000年かかったのです 2000年後にようやく
おかしいけれど革命的なアイデアが出たのです 「まずは ちゃんと数えてみようよ」と ルネサンスになってはじめて 科学的な見方が生まれました 今では 子どもでも小学校で習いますよね 「疑問があるなら 試してみればいい」と 私たちが想像もつかないのは その時代の人がどのように考えていたのか またどんなに盲目的に権威を信頼していたかです 科学的な見方はまだなかったのです その時点では 過去を振り返るのは簡単です
そして笑って 馬鹿な人達だったな と言うのは それよりも 私がもっと興味があるのは
未来の世代が 我々をどう見るのか です きっと「この時代の人たちは安直だな」
なんて言うかも そうであろうと信じられる 十分な理由がすでにあると 私は考えています 1つ例をあげましょう 解剖学の例をしたあとに 組織の話に移りましょう これはニューロン 神経細胞ですよね ここで質問ですが 人間にはいくつの脳がありますか? いくつですか? 1つですか? 皆さんのように賢い人は
左右の脳で2つあると言うかもしれません わかっているのは 少なくとも今日の科学では 人間には3つの脳があると言われています 1つ目は 頭部の大きな脳です そして 他にも完全に自立した別の脳が 心臓にあり 腸にもあるのです それらは 脳よりは小さいですが
それほど小さくもありません 腸にある脳は 猫の脳と同じ大きさです そして心臓にある脳は ネズミの脳と同じ大きさです 実験用のネズミ 人体への影響を検証するためのネズミです そして この3つの脳は独立して機能しています ここで面白いのは この事実をなぜ知らないのかを 私たちは知らないということです さらに驚いたのは これらの脳が発見されたのは 1990年代半ばだということです 脳以外の2つの脳です 人類はもっと早くに発見することも可能でした 100年以上前に なぜなら 検体とナイフと 普通の顕微鏡さえあれば 神経細胞を確認できます 隠れてませんから なのでこの事実が発見されたとき 人々は疑問に思ったんです
「なんでもっと早く 発見できなかったのだろう?」 私が思うに 最も説得力がある回答としては 私たちの現在の世界観では どんなシステムも動くためには 1人のボスが必要だということです 私たちには 誰か指示してくれる人が必要なんです つまり 人体として正しい脳が1つあれば
それで 良いわけです その考え方からすると 3つの脳が
分散型知能として動いているという概念 つまり誰からも命令されず独立しているということは ただ 想像もつかなかったのです なので科学者たちは
(頭の)脳をみつけてから 他を探して神経細胞を見つけても 「これは真実ではない 意味がない」としたのです 時代が流れ 1990年代半ばに インターネットが出現し 人々の思考が分散型知能のようになったときに ようやく次のような考え方が受け入れられたのです 「3つの独立した脳が 命令を下す器官なしに 協働しながら機能する」ということを ここから感じてほしいのは 人類は過去において 視点を根本的に変え それまではまったく見えなかったことが 見えるようになった事実があることです 多くの哲学者や歴史学者や人類学者は このような人類史における思考の大飛躍を振り返り ある認識を共有するようになりました (ここに示す)人類の大きな発達段階についてです 実はこの前にも 1つか2つ のステップがあったのですが とにかくどこかで 小集団から 大きな部族(レッドの段階)へと移行したのは
人類史としても 大きな前進でした その次に 農業革命が起こり
まったく違う世界が出現しました(アンバーの段階) 権威への信頼が生まれ 2千年ものあいだ 女性は男性より歯が少ないと信じられていたのです それから 次の段階では 科学的な見方が出てきます(オレンジの段階) 産業革命が起こり 会計が生まれました そして いままでの数十年間は ポストモダンの情報世界に入っています ここでも考え方が変化します(グリーンの段階) そして今 新しい何かが出現しつつあり それについて多くの人が書いていますが まだ 特定の定義はなされておらず 「統合の時代」「全体性の時代」 「本物の時代」などの呼び名がありますが いずれどれかが定着するでしょう それぞれの発達段階で 人類はあらゆることを再発明しました 技術面でも 政治面でも 経済面でも抜本的に変わりました 狩猟採集から農業へ
そして産業へと変化しました そして これまで見過ごされてきたのは それぞれの発達段階において マネジメントや組織の運営手法についても 新しいやり方を発明してきたということです ですので私たちが
(新しい考え方を)再発明するということは 突拍子もないとは思えないでしょう 過去にも4~5回起こったと考えると これは 5回目に過ぎない 私たちが次の大きな進歩を遂げるための ここでまず かいつまんで 最初の(4つの)発達段階を説明します これらの進化の過程を掴んでもらうためです 残りの時間の大部分を使って 私が見つけた 奇抜な組織についてご説明します つまり 出現しつつある
新しい段階にある組織についてです OK まず 非常に初期の組織は とても未熟でした 人々が一時的に族長のもとに集まり 外に出て隣の部族と戦い 服従させ 奴隷にする 非常に粗削りな組織で 戦略も スライドやフリップチャートの会議もなく 外に出て 奴隷をつくるだけです 興味深いのは 現在でも いくつかの組織では 同様の原則で動いている ということです ギャングやマフィア 傭兵部隊などが該当します これらの組織の運営方法は 基本的に 非常に小規模で不安定なので ボスはつねに恐怖を植えつける必要があり 下の人々は 身の危険を感じています もしわずかでも弱いところを見せたら 誰かが背後から刺して 自分の地位を奪おうとするでしょう 公式な制度というものはなく 恐怖に大きく依存しています もし この組織を何かに例えるなら オオカミの群れのようなものです 第一位のオオカミが権力を維持しますが 老いてしまうと 若いオオカミに殺され 地位を奪われてしまうのです そして5千年前に 農業革命が起こりました それまでとはまったく異なる世界です 権力だけでなく
規則によって支配される世界です すべての農耕文明は 制度化された宗教を持ち 神から与えられた規範があり 何重にも重なった 社会階級制度 つまり 非常に強力な社会階層があり 発明された組織モデルは それまでとはかなり違っていました 当時の典型的な組織は カトリック教会で 組織の原型と言えます 軍隊や今日の政府機関 公的教育システムが該当します これらは以前の組織に比べ 非常に階層的で 非常に 安定しています この前の段階と比較すると 2つの 画期的な突破口(ブレイクスルー)
が生まれました 1つは 制度としての階層です 組織図 つまりポジションの箱ですね その前は 正式なレポートラインや ポジションの箱はありませんでした この仕組みがあることで 司祭は「自分は司祭だ」と認識し 司教をどう陥れようかと 日々多くの時間を使って 画策することはありません このモデルによって 階層が沢山ある
非常に大規模な組織が可能になりました ローマ法王は
すべての司祭と会う必要もないし 恐怖を植えつける必要もない 世界の反対側に宣教師を送り出したとしても システムは機能します 2つ目の突破口は 複製可能なプロセスです 農業に精通することで 来年の収穫がどうなるのかを
過去の収穫に基づいて計画できるようになりました カソリック教会は来年も 今年や去年と同じことを 過去100年間にしてきたことを やり続けます 公立学校も 来年も今年と同じ 計画書に基づき 同じように教えます 昨年でも同じことです これらを鑑みると この仕組みは マフィアのような組織では まったく考えられなかったことです このモデルの組織が 200年もかけて 大聖堂を建てました ピラミッドや灌漑システムなど それまでは想像もつかなかった 桁違いな規模の事業に
取り組むことが出来たのです この傾向は他の段階でも同じです 組織が新しい発達段階に到達すると 前の段階よりも劇的にパワフルな組織になるのです ここでは簡単な説明に留めますので より深堀りしたいと興味を持った方は この本の最初の部分に詳しく書いています ですのでもうしばらく辛抱して 私の駆け足の旅に お付き合いください そして 次の大きな突破口がありました 科学的な躍進です 産業革命が起こり 私たちは歯の数を数え始めました 権威を疑うようになったのです その世界観では 神から与えられた 不変の法則に支配されません まったく異なった世界です 啓蒙主義が生まれ 世界を複雑な機械のように理解します 科学的な探究によって
もっと深くもっと早く 世界を理解できるようになれば 多くの利益を獲得できます つまり 競合より速いことが
多くの利益につながるのです つねにイノベーションと最適化を追求し 高速化することで 利益や市場シェア 個人的な地位や富を獲得します ここで達成型(オレンジ)組織が生まれました ちなみに 発達段階の色は ある哲学者が名付けたものです この段階はオレンジと呼ばれます ウォール街にあるような多国籍企業や コンサルティング企業のほとんどは
このモデルで動いています ここでもまた 飛躍的な突破口がありました 前のモデルより進化した点がありました 1つ目は イノベーションの発明です それまでは イノベーションは ほとんどありません 今までの150年間にわたる人類の繁栄は 組織的なイノベーションのおかげです 富の増加も 寿命がのびたことも このおかげです これらの組織は研究開発部門を発明しました カトリック教会には研究開発部門はありませんし 公立学校システムにも
残念ながらありません 生産管理やマーケティング プロジェクトチームや部門横断タスクフォースなど 新しい仕組みが生まれました また 2つ目の大きな突破口は 「説明責任」(アカウンタビリティ)の概念です 以前の組織では 単にボスが人々に 何をどう行うべきかを指示すればよかったのです 何も測定する必要はありません 司祭にKPIはないですよね ここでは突然 実に大きな 新しい考え方が生まれました 「やあ 私は上司として君に目標を与えるよ」 「ただどうやって達成するかは君の自由だ
ルールの範囲内であれば」 「方法について あまりとやかくは言わないよ」 こうした目標に基づく管理手法は すべて「説明責任」の考え方に基づいています 360度フィードバックや予算や目標や 年次評価やインセンティブなどは すべてこの考え方から来ていますし すべての人事プロセスもつながっています ここでの3つ目の突破口は 今は当たり前とされている「実力主義」です 以前の組織では 法皇はつねに貴族階級出身で 司祭はつねに農民階級出身でした 司祭は決して 法皇になろうと
夢見ることはありませんでした それが突然こんな考え方が生まれたのです 男の子はCEOになれるんだと 基本的には 計算がいちばん得意な人が たとえば歯とか 次のレベルに行けるのです これは人類史のなかでも
とても大きな解放を意味しています そして 第二次世界大戦開始後に始まり 特にこの数十年で加速したのが ある種のポストモダン
つまり脱工業化へのシフトです 「情報化時代」
「ナレッジ・エコノミー(知識経済)」などと呼ばれますが 人々が気づいたのは おっと 私はいつもメタファー(比喩)を忘れるんです すみません こういう組織を考えるときのメタファーは 「機械」としての組織です 私たちがどれほどエンジニアリングの用語を
組織運営に使っているかを見ると とても面白いです 組織を「デザイン(設計)」したり
「リデザイン(再設計)」したりします 「レバーを引く(目立つ)」ことをしたり
「アクセル」や「急ブレーキ」を踏んだりします 実に多くのエンジニアリング用語が 現代の組織では使われています しかしその残念な面は 組織にいる人々を 基本的には
歯車のように考えてしまうことです すべてが完璧に働くように
うまく調整すべき対象なのです この世界観では それができるリーダーが
賞賛されるのです その次のポストモダンの世界観では 情報や知識が大きくモノを言うのですが ものの見方が突然変わります 人々はただの歯車ではなく 管理・運営すべきは 人々の思考であり 能力を活かす必要が生じました つまり突然 ソフト面をすべて見ることになったのです ここ(オレンジ)ではハードな側面しか見ていません 見ているのはただ 機械だけです そして 素晴らしくパワフルな 文化によって動く組織が出てきました 多くの記事や書籍がありますが そういう組織は すべては文化なのだと言います 有名な言葉がありますが 「文化は戦略を食う(企業文化は戦略に勝る)」 ドラッカーの言葉です どういうことかというと 組織にパワフルな文化があれば つまり人々が喜んで会社に来て 幸せを感じ 仕事に情熱を燃やしていれば 他のことはすべてうまくいく とね そうすれば 素晴らしい戦略も生まれるだろうと でも 逆のことは起こりません 素晴らしい戦略を持っても
人々に情熱がなければ 大したことは起こりません ですからこの段階での突破口は すべてソフト面に関するものです これらの組織がとても力を入れているのは 文化や価値観です そしてこれらの組織の人々は 自分たちの価値観を軽蔑はしません なぜなら本当に大切なものだからです そして エンパワーメント(権限委譲)を信じています 意思決定を できるだけ下の層に
委ねるようにしているのです そして組織のあり方も見直しています 単に株主の利益を最大化するモデルではなく より広い視点から ステークホルダーの利益も追求するモデルを
考えています サプライヤーも顧客も従業員もすべて 同じレベルにいるのだと この新しい考え方は 今も広がっています 多くの研究が示しているのは これらの組織もまた 優れたパフォーマンスを達成しているということです 以前のオレンジ組織と比較して ここでの問いは おっとまたメタファーを忘れました メタファーは これらの組織のリーダーたちは 興味深いことに 異口同音に
「私たちは家族だ」と言うのです つまり 組織にいるすべての人が家族で 調和を大切にしながら働き あらゆる人が歓迎され 居場所があると感じられるべきなのです つまりリーダーたちが述べた
「家族」というのは とても強いメタファーです さて これまで「狼の群れ」 「軍隊」 「機械」 「家族」のような組織を見てきました それでは 次は何でしょうか? 私はこの3年 多くの時間を費やして いくつもの組織の事例について
深く研究してきました 20から30の事例を調べ
特に12の組織について深掘りしました どれもかなり大きな組織です 数百人から 多くは数千人規模の組織です すでにまったく新しい 運営方法をしていたのです 冒頭でお伝えしたように 驚いたのは 彼らはお互いを知らないまま
ほとんど同じやり方で運営していたことです なので 人類は新しいレベルに達しつつあるのだと
私は確信しています これらはその組織の名前ですが これをお見せするのは たぶん皆さんは1つも聞いたことがないか あっても1つか2つだと思うからです でもこれらの組織は桁外れの ほんとうに桁外れの
成功を収めた組織なのです 名前を知らないかもしれませんが あまりにも風変わりなので 注目されてこなかったのだと思います メディアでの紹介記事はわずかで 「ここにすごく成功している組織がある」 「しかし まったくわけがわからない」 「どこかでダメになるはずだ
こんなものはうまくいくはずがない」 それが これまで1つか2つの組織を取り上げた
メディアで書かれていたことです しかし こういう組織はおそらく いくつも見ることで はじめて
ただの酔狂ではないとわかるでしょう 実際には共通する仕組みがあるのです この仕組みは実にさまざまな業界で
運営されています メンタルヘルスの病院があったり 学校があったり
自動車部品メーカーがあったりします ブルーカラーもホワイトカラーもいて 場所もアメリカやヨーロッパにあったり
多国籍企業だったりします この新しいモデルはどうやら どんな環境においてもうまく働くようなのです あるストーリーをご紹介します オランダにある ビュートゾルフ という組織です 事業は地域看護ケアです 看護師がお年寄りや病人や 事故で怪我をした人たちの自宅に行きます 病院ではなく家で看護をするのです このストーリーがとても良い事例なのは これまで説明してきた 組織の発達段階(色)を よく表してくれているからです オランダの地域看護師の歴史は長く 18世紀に遡ります あらゆる地区に地域看護師がいます 1980年代には政府がその費用の多くを 社会保障費として払うようになっていました 州はとても論理的なアイデアを思いつきました 「この看護師たちを1つの組織にまとめようじゃないか」 「スケールメリット(規模の経済)が働くし
看護師たちにとってもいいはずだ」 「他の看護師たちに代わってもらえば
睡眠時間も確保できるし休暇も取れる」 それで看護師たちを再編成しました そこで起こったのは
完全にオレンジ型のイノベーションである 最適化の論理が力を持ったということです その組織はこのように考え始めました 「看護師を専門化したらいいんじゃないか」 「患者の最初の面接を担当する役割を設けて どんな治療が必要か 医師が何を処方したかを確認させよう」 「そして給与の高い看護師には 技術的に難しいことだけをさせよう」 「その他のことは 給与の低い看護師にさせよう」 「患者が看護師に直接電話をするのも やめさせよう」 「看護師を電話機から遠ざけて
コールセンターに電話させよう」 「そうすれば看護師たちの勤務調整ができて
どの看護師がどの患者を看るかを決められる」 そうやってコールセンターができたわけです 次には「これでプランニングができるぞ」 「看護師による生産性の違いがわかったから 処置ごとの標準時間を設けようじゃないか」 そして実際に導入されました 注射には10分とか 弾性ストッキングのはき替えに2分半とか つまり 家に入ってお年寄りに挨拶してすぐに 2分半でストッキングを着替えさせて家を出るんです さて「毎日のプランが作れるようになった」 「グーグルマップで配置できる」 看護師は毎晩そのプランを受け取ります 「明日は8時にこの家で勤務開始」 「8時10分までにこの家に行って 8時13分までの3分でストッキングを替えて」というふうに これが当時のオランダで
一般的な看護組織のやり方だったのです そしてもちろん組織合併も起こりました 大きなスケールメリットを得るためです 「現地マネジャー」「地域マネジャー」
「全国マネジャー」の役職が設けられました そのほとんどは若くて 看護師でもなく つまり業務についてほとんど知らない人たちです 看護師たちは当然「この若い子たちに
何を教えられるのか」と思うわけです そして結果として 患者たちはそのシステムに嫌気がさしました 患者の多くはお年寄りで 毎日新しい看護師が来るので混乱するし その看護師はひどく急いでいて 「えーと 何だろう そうだ注射ですね」
と処置しようとしても そのお年寄りは言います 「ああ そう書いてあるのは知ってるけど
もっと難しい話なので説明させて」 でも看護師は「すみません 時間がないので」と注射を打ち 家を出て行きます 看護師だって嫌なんです 専門性の高い天職のはずなのに
こんな仕事のやり方になってしまったことに ただ手当たり次第に送り込まれて
何かしておしまいだなんて 患者との関係性はすべて失われてしまったのです そこにヨス・デ・ブロックという男が現れました 地域看護師として10年間働いたあとに
マネジャーとして内側からこの状況を変えようとして 失敗しました そして今から少し前の2006年か7年に 彼はビュートゾルフを設立しました ほんの10人のグループでした 彼が見出したのは 10人から12人の看護師グループなら 規模拡大に十分だということでした 「自己組織化もセルフ・マネジメント(自主経営)もやろう」 「再びすべてを統合するんだ」 「自分たちのやり方で初回の面談や
プランニングを実施しよう」 そして その方法はとても上手くいきました 患者にも評判が良く 今年 2014年には 8千人規模の組織になりました 今や地域看護師の80%以上が
ビュートゾルフで働いています 市場シェアがゼロから80%になったということです 7年から8年でそうなったのは 看護師たちが他の雇用者から逃げ出してきたからです 履歴書が毎月400通も送られてくるそうです (ビュートゾルフ側は)こう言います 「もちろんどうぞ 一緒に働きましょう」 「あなたの近所にいる看護師を教えるので
一度集まってみてください」 「10人から12人集まったら 私たちのところに来てください」 「そうすれば運営のしかたを教えますから」 そして驚きなのは 8千人もの看護師がいるのに 本社にはたったの25人しかいないことです 本社がやることの多くは 10から12人の看護師グループに 上司なしで運営する方法を教えることです グループは看護師だけで構成され
マネジャーはいません そこに特化したテクニックを教えるのです 例えばミーティングのやり方や
意思決定の仕方などです 紛争への対処法もです 紛争は避けられないものですから 患者もとても喜びました どの患者に対しても 1人か多くても2人の
看護師が担当となったので とても深いつながりができました 看護師のすることは すぐに注射ではなく 座っていっしょにコーヒーを飲むことです 奇妙に聞こえるかもしれませんが これは「存在目的」という考え方に
つながっているのです ビュートゾルフの存在目的の捉え方は ただ医療行為をすることではなく 人々を手助けして 豊かで意味のある人生を 自立した人生を送れるようにすることです つまり彼らは 患者をできるだけ自立させようとしているのです 看護師は家を訪問すると
コーヒーを飲みながら こう尋ねます 「あなたが自分でできることは何ですか?」 「手伝ってくれるお子さんはいますか? もしいるなら
必ずしも私が介助する必要はないかもしれないので」 「お子さんとうまくいってなければ
私たちが家族会議の場を設けて 何ができるかを一緒に考えましょうか?」 また たとえば近所の若い家族に声をかけて 「ここのお年寄りを知っていますか?
ときどき様子を見て助けてもらえますか?」と頼みます そんなこともするのです ここで アーンスト・アンド・ヤングによる
ビュートゾルフの財務調査を紹介しましょう こんなふうに思われるかもしれませんから 「そりゃあコーヒーを飲んで
座って話もするだけなら ずいぶん楽な仕事だな」と しかし実際の調査結果が示したのは ビュートゾルフの看護師は医師が指示した時間の たった40%しか使ってないことでした なぜなら彼らは患者を
想定よりずっと早く自立させているからです 奇妙なパラドックスですが 看護師がコーヒーを飲む時間が長くなったら オランダ政府は毎年何憶ユーロも節約しているのです 何せ今や80%の市場シェアですからね なのでオランダ政府は彼らに
「他の業種にも進出しないか?」と持ちかけています 「君たちのやってることが気に入ったから」と ビュートゾルフは私がリサーチした中でも 既にこの新しい段階で運営されている
組織の1つです こうした組織には たくさんの突破口(ブレイクスルー)があるのですが ここでは手短に 私が調査してきた組織に共通する 3つの突破口について説明したいと思います 1つ目は自主経営(セルフ・マネジメント)です それらの組織は 非常に大きなスケールで運営管理されていて 数万人もの従業員を抱える組織もあります 完全にピラミッドの階層構造はありません 誰かが誰かの上司になることがまったくない組織です こう聞くと 常識はずれで カオスを生むように聞こえるかもしれません 「いったいどうしてこんな大きな組織を
ヒエラルキーなしで運営できるんだ」 「まったく意味がわからない」と
思うでしょう ちなみに私も研究を始めたときには
こんなことは予想していませんでした 私の考えというのは
皆さんの考え方と同じように たぶん4人から5人のグループなら
上司なしで働くことはできるだろう それ以上人数が増えたら
構造や上司が必要だと考えていました でも私が発見した真相は 確かに構造は必要だが
上司は必要ないということでした ここがまさに 私たちの思考のあり方を
アップグレードすべきところなのです 脳の数が1つから3つに変わったように 今までとは違う考え方を提案させてください 組織におけるヒエラルキーについてですが 私はこれこそ真実だと思っています その考え方というのは ヒエラルキーは複雑性の低い環境においては
それなりに機能するということです 実際 ヒエラルキーは問題なく機能しています 複雑性が低い場合はピラミッド構造を持てばいい しかし複雑性が高まった途端に ヒエラルキーの対応能力を超えてしまうのです なぜならヒエラルキーはつねにピラミッド構造となり あらゆる複雑性をトップに押しやってしまうので これほど大変な複雑性を
トップにいる数人しか 扱うことができなくなるからです 今の世界に存在している 本当に複雑なシステムをちゃんと見れば それらはすべて ヒエラルキーよりも力強いメカニズムで
運営されているのです たとえば グローバル経済です 何十億もの消費者 何百万もの企業が 何兆もの意思決定を 毎日のようにしていますが 誰も命令などしていませんよね グローバル経済に上司はいないのです たった2つの国だけが いまもピラミッドの構造で
経済を動かすという挑戦をしています 北朝鮮とキューバです 私はこれは非常に滑稽だと思っていて 皆さんも彼らのアイデアは
おかしいと思ってますよね 北朝鮮やキューバのようなやり方はおかしいと でもそれこそ私たちが
組織の運営方法だと主張しているものです グローバル経済は
巨大で複雑なシステムです たくさんの構造を持ち
たくさんの調整メカニズムがあります しかし上司はいません この写真は 人間のある細胞の内部を撮ったものです たった1つの細胞でさえ
息を呑むほどに非常に複雑です どの瞬間もたくさんの化学反応と
情報交換が起こっています それらすべてが実にうまく機能しているのです 細胞の中に上司はいません 構造と調整メカニズムがあり 上司はいません 人の脳には 850憶もの細胞があります 人類の人口の10倍以上です すべてが同時並行で動いています 1つの細胞が 「私がCEOでこっちは仲間の経営陣だ」 なんて言うことはないですよね ここでも 構造と調整メカニズムがあり
上司はいません 朝の交通渋滞を見てみましょう 巨大で複雑なシステムです ありがたいことに その中の1台が 他の車がどうしているのかを見て 順番を指示するなんてことはありません これは自己制御のシステムです ここでも構造と調整メカニズムがあり
上司はいないのです 森林は 信じられないくらい複雑な生態系です この写真はある程度シンプルに見えますが 大きな木々だけを見ているからです 1本1本に何十億もの微生物がいます そのすべてがある種の魔法のように働いているのです もし冬が早く来たら すべてのシステムが同時に
適応し 形を変え 情報を交換します どれか1本の大木がCEOなんてことはありません その木が 他のすべてに 「おい止まれ!何もするな!」 「いま私が仲間の経営陣と相談して
プランを立てるから」 「準備ができたら指示する」なんて言いません 複雑なシステムはこのようには機能しないのです そして私は確信しているのですが 世界がますます複雑になっていくにつれて 私たちは自然と 組織の運営方法を変える必要があるのです このような複雑なシステムすべてに
通底する原則にそった形にです そして私が感じているのは 現在の組織への幻滅です 世界があまりにも複雑になってきているので 今のピラミッド構造では対応できません そして素晴らしいことに それはすでに起こっているのです 先ほどお話しした組織では この暗号(コード)を解いて 組織に応用する方法を見つけたのです それによって組織が
さらにパワフルなものになりました 繰り返しますが 数千人規模や 数万人規模の組織での話です 彼らがやらねばならなかったのは
ほぼすべてを再発明することでした ピラミッド構造を持たないのなら
それに代わる何かが必要です ただ「ヒエラルキーを排除するぞ」と
言うだけでは混乱しか生みません 実践可能で一貫性のある方法に 置き換える必要があります だからほとんどすべてを 再発明しなければならなかったのです 組織の構造や プロジェクトをどう運営するのか 情報のフローはどうするのか 上司がいないなら 誰がどれだけ稼ぐかを 誰が決めるのか 紛争があったらどう扱うのか 誰がどれだけ経費が使えるか
どれだけ投資に回すのか それを誰がどう決めるのか そういうことすべてを再発明しなければならないのです 非常に面白いことに 彼らの多くはお互いを知らないのに ほとんど同じプロセスとシステムを
発明していました そのすべてをご紹介したいところですが 1つか2つにとどめます 最後にディスカッションの時間があれば ご興味のある他の組織についても
質問してください ここではただ それがどのように可能なのかという感覚を
つかんで頂きたいのです 私が研究を始めたときと同じ声を
皆さんも感じているでしょう 「おいおい そんなこと不可能だよ」
というものです なので 最初によく聞かれる質問の1つは 「OK わかりました でも これらの組織に
ヒエラルキーがないのなら 誰にどんな決定ができるんですか?」
というものです 伝統的に私たちは 意思決定の方法は2つしかないと
考えてきました ヒエラルキーによる意思決定か 合意形成です トップダウンの意思決定は 上司の決定が気に入らないとか バカな決定をしたせいで あらゆる社内政治が始まって
その人を動かそうとするかもしれませんが 少なくとも誰かが決定をすることで
物事を進められます 合意形成は 原則としては
素晴らしく見えますが 問題は ご存知の通り ほんとうにやろうとしたら しばしば非常に時間がかかり 消耗し それでもなお決定に至らず 最後には全員がイライラして 誰かがこんなふうに言い出します 「頼む 誰か何でもいいから決めてくれ」 「少なくとも決定できさえすれば もう何でもいい」 ところで 多くの組織は
この中間のどこかにいます 理論的にはヒエラルキー型の
意思決定を行うことになっていますが 人々に自分も参加した感覚を持ってほしくもあり
両方を少しずつやっているのです ヒエラルキーのない大規模な組織運営が可能なのは 新しい組織が第3の方法を
発明したからです たとえば 4万人規模の企業であるAESでは その方法を「助言プロセス」と呼んでいます いい言葉だと思います 「助言プロセス」は従来の2つの方法を超えつつも 両方の良いところを備えています 「助言プロセス」の原則としては 組織内の人は 誰でもどんな決定でもできます 会社の資金をどう使うかも含めてです 条件が2つあります その問題の専門家のアドバイスを求めることと その決定から直接影響を受ける人の
アドバイスを求めることです 例えば 私が機械のオペレーターでも こういう組織ではよくある話ですが 「新しい機械を買う」という決定ができます 30万ユーロ(約4千万円)でも
100万ユーロ(約1億3千万円)でも 買うことができます 決定の前にやるべきことは 財務の専門家に相談して 見積もり金額を聞いたり 業務フローの全体がわかっているエンジニアに 相談したりすることです あるいは機械を操作する同僚たちと
相談することも必要でしょう しかしどんな「承認」も不要です さらに みんなの言ったことをまとめて 水で薄めたような合意にする必要もありません もしあなたが私にアドバイスを求めたら
最後にこう言えば良いのです 「ねえ フレデリック
あなたの言ったことをよく考えましたが それでも私はこういう理由で
違う決定をすることにしました」 これが かなりうまくいっている理由は2つあります 1つ目は 集合知のプロセスだということ 人々は知恵を集めなくてはなりません 専門性を持った人と
決定によって影響を受ける人の知恵をです そして決定をする前に
熟考しなければなりません でも決定するのは個人です もし私が何か強い思いを持ったら それを実現できます
誰も止められません アドバイスを求め 熟考したうえで
決定をするのです そうやって 誰もが必要と感じたことができるように 権限が行き渡った組織ができます それが解放するエネルギーを想像してください これは素晴らしくうまく働きます 私たちはつねに 複雑な問題の
それぞれ違った側面にいるからです あなたが私に相談すれば 私は自分のアドバイスを考慮してほしいと
心から願うようになります だからアドバイスを求められたら
断る前に 本当によく考えるようになるのです 組織のスタッフはみんなわかっています 滅多にありませんが 組織から追い出されるとしたら 助言プロセスを尊重せず
でたらめに進めて決定したときです そんなことをすればあなたは システム全体を破滅に陥れることになるからです もし質問があれば 上司がいない組織で実際にどうやって 人を解雇するかお話ししましょう これはまったく違う問いですから さて 根本的なイノベーションの1つは まったく新しい意思決定のメカニズムです その運営方法はこうです これらの新しい組織も
他の組織と同じ疑問に直面します 「誰がどれぐらい稼ぐのか」ということです その問いがどれほど厳しいものか
みなさんご存じですよね 今日の組織では 部下の昇給を決めたり ボーナスの分配を決めるのは 上司の役割です 重役たちの間でね 新しい組織では このような役割を
担う人は誰もいません 私が見つけた事例の中でも
最も素晴らしいプロセスは モーニングスターという組織の手法でした モーニングスターは1970年代に クリス・ルーファーという人が設立しました 彼はトラックを1台買って アメリカ全土にトマトを輸送し始め 今や小さな帝国を築きました 全米のトマトの70%を輸送し 4つの巨大なトマト加工工場を持っています 巨大な化学工場を想像してください 一方の端でトラックがトマトを
慌ただしく積み下ろします トラックは分刻みでやってきます もう一方の端から
トマトペーストやケチャップが出てきます 全米のトマトペーストの50%を生産しています ケチャップでもパスタでもピザでも アメリカではこの製品が使われています この工場で働く人には まったく上司がいません 給与はどうしているかというと ここで勤務している人は 年に一度レターを書いて提出します 自分に何% 例えば2%の昇給を与えると それが正当だと思う理由すべてと その論拠になりうる たとえば
360度フィードバックのような評価結果も書きます 素晴らしい評価システムがありますから それから すべての工場が選挙で委員会を選びます 委員会はすべてのレターを並べます 委員会がすることはアドバイスだけ これは助言プロセスなのです 委員会はあなたにこう言うかもしれません 「きちんと昇給させていませんね 物価上昇率分を上げただけでは」 「でもあなたが全責任を負っているから 2%ぐらい昇給すべきだと思いますよ」 そして私には 「なあフレデリック 君に7%はちょっと太っ腹すぎないかな 君の同僚たちと比べると」 「3%から4%が順当じゃないか」 その後どうするかはそれぞれの自由です あなたは昇給額を上げてもいいし 私も下げてもいい でも従う必要はありません ただのアドバイスですから こういう組織で何が起こるかというと
あらゆる情報が公開されているということです もし私が多くの同僚たちのアドバイスに逆らってでも 7%と決めたら 翌年 私がそれに値することを 実際に証明する必要があります モーニングスターが示しているのは 人々は驚くほど正確に 給料を見積もるということです 「自分に対して太っ腹すぎるよ」と 委員会から伝えなければならない人は 約1%しかいません ほとんどの人は分かっているのです このシステムの素晴らしい点は
あらゆる人を成長させることです 給料は重要ではありません 誰も話題にしないのです 自分の給料が気に入らなかったら いつでも上げればいい そしてその後どうなるか見ればいいのです だからあらゆる駆け引きや交渉や 不平不満は消え失せます 全員が大人です ヒエラルキーのような上下関係の中で
私たちは子供のように振る舞うことがあります 親にキャンディをせがむみたいに そういうものが消え失せます 成長が求められるのです これが彼らの報酬の決め方です では2つ目の突破口についてご説明します 「セルフ・マネジメント(自主経営)」が1つ目でした 大規模な組織全体を
ヒエラルキーなしで運営していくものです 2つ目は私が「ホールネス(全体性)」と
呼んでいるものです これはもう少し捉えにくいものですが 1つ目と同じくパワフルなものです 多くの従来型の組織では 私たちにある期待をしています ある特定のあり方でいること 個のプロフェッショナルとして振る舞うことです 多くの組織は私たちに その組織に合った
職業上の仮面をつけさせようとします みなさんの中には 「そんなことはない」 「私は仕事中も家にいるときもまったく同じだ」 という人もいるでしょう しかし 多くの人はそうではありません 自分を騙しているという側面はないでしょうか 仮面を被ることに慣れているので 仮面を被っていることすら忘れてしまうのです スライドでそれを説明してみます シンプルな二分法で考えてみましょう 右は私たち誰もが持つエゴ 左は より深い部分 より深い信念や願望です 奇妙なことに 私たちが知るほとんどの組織において エゴが現れるということです 会議で見栄えが良くなるため キャリアなどのために争うこと それは当然です しかし より深い問い 希望や願望を表明した途端 その人はとても危険な状況に陥ります これはどんな業種でも起こりえます 一例を挙げてみましょう 広告業界を例にしてみます 同僚を思い浮かべてみてください 「とても重要な議論をしよう」と 仕事仲間に議論をもちかけます 「私たちは何にここまで急かされているのだろうと」 「たまに不思議に思うんだ」 「いつも山のようなニーズや商品を生み出しているけれど 本当は誰も必要としていない」 「商品は中国で大量生産され 世界を汚染し 海を越えて運ばれた商品は
一度きりで使い捨て」 「ゴミの山がまた増える」 「さらに 経済的理由で商品が買えない人たちは不幸になる」 「私たちは一体何をしているんだろう?」 こんな議論をけしかけてしまうような人は 恐らく安定的なキャリアを失ってしまうでしょう あるいは心ある医師なら
どう言うでしょうか 「私たちは医療保険への負担を
減らしたかもしれないが 病院は工場のようになってしまった」 「そして 医療の本当の意味や患者との関係性を
忘れてしまっているのでは?」 「感情的 精神的な要素を失ったら
治療にも悪い影響を与えてしまうのでは?」 このようなことから 私たちがキャリアのために エゴの争いに躍起になっていることは 十分わかっていただけたかと思います もう1つの二分法は 人間は誰でも 男性的な側面と女性的な側面を
持っているということです 多くの組織において 男女にかかわらず 男性的な面が歓迎されてきました 解決策と決断を示し 目標や展望に対して とても明確な態度でいること 後ろ向きではないこと こういうことが歓迎されます 私たち誰もが持つ女性的な面 人を優しく育て 面倒見がよく 探究的で より繊細な面があればあるほど 物事を前進させないと学んできました だから私たちは より男性的であろうとし より決断力があるように見られようとします 弱さは絶対に見せようとしません 他の視点ですが 私たちは合理的である一方で 感情的 直感的 精神的な面も持っています しかし 組織において価値があるのは
合理性だけであり 直感で見えているものは
数字では証明できません 当然 感情なんて
組織に持ち込むべきではないですし 精神性!? そんなものご法度ですよね? だからこそ私たちは 非常に狭い部分 合理的なエゴの仮面のみを身に着け 私たちは何者であるかという部分を
隠してきたのです 数学的な正確さはありませんが 男性性は全体のうち わずか16分の1でしかありません 私が調査した組織は こうしたこと つまり 私たちが基本的に 自身の創造性や情熱的エネルギーの 16分の1しか発揮していないと発見しました だから彼らは より考えさせるような
意識的な慣行を導入したのです 16分の1より向こう側へ通じる窓を開け ありのままの自分を表現し喜びに満ちていこうと 組織に関わる人たちに呼びかけました その窓が開いたとき 素晴らしいことが起こります 組織にいる人々に
エネルギーがみなぎるのです ようやく本来の自分の姿でいられるのですから 改めて 彼らが再発明したことは たくさんあります まずすべての中心となる
安全な空間づくりから始まります 仮面を捨て去り
ありのままの自分でいたいと思ったら 「安全」を感じる必要があるのです ありのままの自分でいることは とても脆弱な状態だからです だから これらの組織は 個人を守るための
多くの慣行を導入しています 人事プロセスも抜本的に変えています ご存じの通り 一般的な採用は
ある種のウソから始まっています 私たちは非常に強く
自分の一部だけを見せようとし 他は見せようとしません 始まりからすでにウソがあるのです しかし新しい組織は
フィードバックのやり方や 実績評価の方法や
ミーティングの運営方法を見直したのです すべては 人々がありのままの姿で
いられるようにするためです いくつかの例を挙げましょう ハイリゲンフェルトという組織があります ドイツのメンタルヘルス病院の
ネットワークです 5つの病院を運営していますが すべてが素晴らしく成功し
成長を遂げています ドイツ語を話せない患者でさえ 治療を受けにヨーロッパ中から 集まってくるのです この病院は パーソナルな面 感情面 精神面 あらゆる側面から メンタルヘルス治療を行っているからです 薬物療法だけではありません 内部の運営方法がまた 大変素晴らしいのです 彼らは非常にシンプルなプロセスで ミーティングを行っています すべての会議室には このようなハンドベルが置かれています 「今日は誰がこのベルを持ちますか?」という お決まりの質問から会議は始まります 参加者の1人が立候補して担当者になり 会議に参加する以外に
もう1つの役割が追加されます 誰かがエゴに基づく発言をしていたり ただ議論に打ち勝つためだけに
主張していたり たとえば自身のキャリアや
自分のグループのためだけに 争っていると感じたらいつでも その担当者はベルを鳴らすという
非常に単純な仕事を請け負います (ベルを鳴らす音) 実際に彼らはこうします ベルがどれだけ長く鳴っているかお分かりですね (ベルの音) このゲームのルールは ベルが鳴り終わるまでの間 全員 沈黙を守り 自分自身に問いかけます 「私は誰に貢献するためにいるだろうか?」 「自分? 自分のキャリア? 自分のチーム?」 「それとも より大いなる目的のため?」と 私はこの慣行が大好きです 素晴らしい慣行の1つです どの組織も ミーティングに関する
独自の慣行を持っています ミーティングは公の場で行われるため エゴが現れやすくなるからです 同僚たちの前で愚か者に見られたくないですし 愚かなことを言って 否定されたくありませんから ハイリゲンフェルトでは もはやほとんどベルを使う必要がありません この慣行にすっかり慣れているので ベルに手を伸ばすだけで 誰かが言うのです 「あぁそうだ 君が正しいね」 「すみません」と エゴがないミーティング なんて素晴らしいんでしょう! これまで私が参加してきた会議だったら 他の音は何も聞こえず ベルの音だけだっただろうと思います この仕組みが可能になっているのは ハイリゲンフェルトにいる
すべてのメンバーが アクティブリスニングや
非暴力コミュニケーションに関する 研修を受けており その知識が全体で
共有されているからなのです ここでもう1つ 素晴らしい慣行の例を挙げましょう ベルリン市にある公立中学校 実に驚くべき事例です まず学校全体が
セルフ・マネジメント組織です 生徒は自分たちの学習方法を
自分たちで設計し 教師も自主的に運営しています 保護者でさえ学校に強く関わり
自主的に運営しているのです しかし彼らが本当にやってのけたのは 思春期の子供たちが 「ありのままの姿」でいられるようにしたことです 思春期は多くのことに順応し 色々なイメージに合わせるために 実にさまざまな仮面をかぶる時期ですから 子どもたちがその仮面で
自分を覆うことに必死になりすぎると 学びに集中できません この学校には
さまざまな素晴らしい取り組みがあり その1つがこちらです 教師・生徒の区別なく 学校全体で 毎週金曜日の午後に
45分間の集まる時間を設けています 最初の5分は 全体の調和のために 全員で歌を歌います そしてこの オープン・マイクの慣行があります 誰でもマイクを持って話すことができます 生徒でも教師でもかまいません ルールは1つ 誰かに感謝をするか 誰かを賞賛します ここで何が起こるかというと 人は誰かに感謝するとき たくさんの物語を語ります このとき 感謝する相手について話す以上に 実は 自分についても開示します 生徒は例えば こんなことを話します 「木曜日の朝 両親と喧嘩して落ち込んでいたら ソフィーが元気づけてくれました 心から感謝したいです」といった調子です つまりこの学校では 考えてみて下さい 思春期の子どもたちがですよ 勇気をもって ありのままの姿をさらし
弱い自分をさらけ出すのです それも500人もの前で これは驚くべきことですが その結果 この学校では 暴力的な問題は一切起こっていません 生徒たちは学ぶことに対してとても意欲的です なぜなら 生徒はありのままの姿で
受け入れられているからです この学校では どうすれば生徒が仮面を外し 自らをさらけ出して 一番大切なことについて語り合えるか よく考えられているのです ティール組織が開く最初の突破口は
管理職がまったくいない「セルフ・マネジメント」 2つ目の「全体性」は 誰もが心の窓を開けて
自らをさらけ出せるよう とても慎重に作られていった取り組みです これは今までにない規模で 創造に向かう情熱と 膨大なエネルギーをもたらします 3つ目の突破口は 「存在目的」とでも呼べるでしょう どんな組織も目的があるというでしょう しかし突き詰めると 利益を得るほうが 組織の目的よりも 優先されていることがあります 多くの組織で 従業員はミッション・ステートメントに対して 冷ややかに感じています ビュートゾルフの目的は 人々が自立して 豊かな生活 意義ある生活を送れるよう支援することです 同社の運営方法は 競争力の高い強力な仕組みだと言えます 市場における同社のシェアを ゼロから80%に押し上げたのですから しかし多くの従来型の組織では 運営方法は決して明かされることのない
大きな企業秘密です コカ・コーラの秘密のレシピのように 鍵のかかった金庫にしまっておくでしょう しかし創業者のデ・ブロックは
真逆のことをしました ビュートゾルフの運営方法を
詳しく記した本を書き 競合他社に送ったのです 彼にとっては
自分の組織の市場シェアが 50%であろうと80%であろうと
どうでもいいことで 重要なのは誰が提供しようとも すべての患者がこのような医療サービスを
受けられることだからです 彼は競合他社からの依頼は受け入れます こいつは誰だ 一体誰がシェアを脅かしているんだと 思われていてもです 競合他社は 最初は真剣に話を聞きますが そのうち「もう結構です」と言います 彼らはデ・ブロックの情報を 有効に使うことができないからです 競合他社の1つ ゾルフアクセントは デ・ブロックの考えに非常に関心を持ち 彼の手法を取り入れました デ・ブロックは別の同僚と
この会社の常勤の相談役を務めていて しかも報酬はまったく受け取っていません 報酬をもらうことは
考えたことがないと言います この事例は 組織にとって 存在目的がいかに重要で 基本的なものであるかを示しています この点においては「存在目的」は
理解しやすいように思いますが 実際はもっとわかりづらいものです 従来型組織のほとんどは
こんなパラダイムを持っています リーダーの役割はビジョンや戦略を定め そしてそれに向けた 実行計画を決定することであるというものです 私が研究を始めたときも 「もちろん それ以外に何があるだろう」と 考えていました しかし ティール組織のリーダーは
そうではないと言います 自分たちはそんなやり方はしないと 彼らが言うには ビジョンや戦略や実行計画を定める
リーダーシップが機能するのは 組織をある意味で 生きたシステムではなく
機械的なシステムと捉えた場合です 組織が機械だとすれば プログラムが必要です 何をすべきかを指示しなくては
機械は動きません もう1つのメタファーですが 組織が船だとすると 船長が航路を設定すべきです そうすれば船員は帆を動かすことができ すべての帆が航路に沿っていれば 正しい方向に進むことができます しかし私たちは 組織を機械であるとも
船であるとも考えません 組織は生き物 生きたシステムであると考えます 私たちは組織そのものが 方向感覚と創造的なきらめきを持ち 表現したい何かを持っていると信じています この場合のリーダーとしての役割は 「この方向に進め」と独裁的に
指示することではありません むしろ 組織がどこに向かいたいと思っているかに 耳を傾けることなのです 混乱している方がいらっしゃるかもしれません つまりリーダーシップとは 組織が自然と向かいたい方向はどこかを問いかけ その方向に足並みを揃えることです 組織が本来あちらに進みたいのに
リーダーがこちらに進もうとすれば 衝突が起こり
互いに消耗するだけだからです これはティール組織が 他の組織と異なるやり方で行う たくさんの慣行を示しています 戦略 チェンジマネジメント プランニング 予算策定 顧客の設定 すべてが一般的なものと大きく異なります たとえば 私が深く調査した 12の組織は例外なく
戦略を持っていませんでした そのすべてが素晴らしく 成功しているにもかかわらず ありえないことに戦略を持っていないのです ビュートゾルフが 豊かで意味のある自立的な人生を 支援したいと考えているように ティール組織は明確な意図と目的を持っています しかし戦略は持っていないのです ほとんどの組織が 予算策定も顧客設定すらしていません 顧客設定のない販売など
馬鹿げているように聞こえますが 彼らが言うには 私たちは目を背けたい現実に直面すると 簡単にそれを土の中に葬ってしまうのです 未来を予測しようとして 現実に耳を傾けることを
止めてしまうのです 私たちは策定した計画通りに
物事を進めようと躍起になり かえって現実から目を背けます 私たちはむしろ
どこへ向かうか明確な意図を持ちながらも つねに現実に耳を傾け
つねに調整し続けるべきなのです それでは再びビュートゾルフから 2つの実例を示しましょう 1つ目は「ビュートゾルフ・プラス」です とある地域で 10~12人の看護師からなるチームが こんなことに気づきました 支援する高齢者の多くが転倒して 腰やひざの骨を折ってしまう 骨折の治療は 通常の外科手術で行いますが 術後に動けなくなり 自立できなくなってしまう人が多かったのです だったら予防を始めたほうが いいんじゃないかということで 理学療法士に担当地区まで来てもらい 教えてもらったのです どんなふうに体を動かし
どんなふうに歩くのがよいか 注意すべき動作があるのかを 家庭のちょっとした改善もしました たとえば夜に近隣の人を集めて
講演会を開催しました 地域の人たちの反応は実に良く
大成功でした それでビュートゾルフ全体で 実行したら素晴らしいのではと考えました ただこれはビュートゾルフの事業を 大きく変更することを意味していました 治療だけでなく
予防事業へ踏み込むことになるからです そこで創業者のデ・ブロックに提案しました 「聞いてください! この取り組みを
全国に広げたらすごいと思いませんか?」 「700のチームが全部
こういう運営をしたらすごいでしょう」 ビュートゾルフが従来型の組織で デ・ブロックが昔ながらのリーダーだったら 彼がイエスかノーの
戦略的な決定をするでしょう 「よし これがわが社の次の成長領域だ」と そしておそらく
皆さんもご想像がつくでしょうが 彼が大きな予算を割り当て 計画やロードマップを立案し さあ取り組もうと宣言して
多くの地域で一気に展開し その年の終わりには ビュートゾルフ・プラスが実現する しかし デ・ブロックの行動はこうでした 「その方向に進むべきかどうか
わからない」と答えたのです 「自分にわかるわけがない」 「組織のエネルギーがそこに向かっているかどうか 様子を見よう」と言って 彼はただこのチームに対して 「君たちが行ったことをみんなに説明してくれ」と
提案したのです ビュートゾルフには素晴らしい 社内 SNS があり 話はそこで広まりました 実践のノウハウを整理して
希望するチームに説明しました 実施方法や 地域の理学療法士との契約の仕方 それに 夜間勉強会の運営方法 実施したい人は誰でもできるようにしたのです 多くのチームが実践し始めました 直接指導を希望するチームがあれば 研修プログラムを作り トレーナーを養成していったのです ついには 90%のチームが ビュートゾルフ・プラスに加わりました なかには理由はともあれ
取り組みを希望しないチームがありましたが 強制されることはありません 強制したとしても 良い結果を生まないと 考えているからです こうして自然にこの方向に進んだのは そうさせるエネルギーがあったからです 気づくとビュートゾルフは 予防事業も行うようになりました これは大きな戦略と計画に
沿ったものではありませんでした こういう組織でのイノベーションは どこか隅の方で生じますが まるで1つのエコシステムのように
強力なイノベーションは たちまちエコシステム全体に広がるのです 一方そうではないイノベーションは
機能せずに脱落していきます 中枢の経営陣が「これはうまく行くだろう」と
決めることはありません むしろ機能するものとしないものを
現実が決めていくに任せるのです 何かを強制することはしません このような実験は続いています うまくいくかどうかはわからない取り組みについてです たとえばあるチームの事例です 老人にはたいていパートナーがいます 夫か妻ですが 同じように老人です そして老いた病人の介護は とても疲れることです パートナーは疲れ果て 体調を崩してしまうことが多いのです 「これをなんとかしたい」と
考えていました そんなとき看護師の1人が
実家の古くて大きな家を相続しました この家を宿舎にして 病人を数日間受け入れて 夫や妻が 数日間ゆっくりできるようにする
というのはどうだろう 試してみたところ とてもうまくいき喜ばれました デ・ブロックに話すと彼は 「ちょうど2~3週間後に
メンバーがたくさん集まる会合がある 800人の看護師が集まる場だ そのアイデアをみんなに説明して
他のチームもやりたいかを聞いてみよう 実行したいチームがあれば
資金を準備しよう どうなるかやってみようじゃないか」
と言ったのです まだ結果は出ていませんが ビュートゾルフの予防事業の次は パートナーのケアを 扱うことになるかもしれません どうなるでしょうね! 組織がそうしたいと思えばそうなるし 現実が自ずと決めていくのです これが第3の突破口です もはや神の役割を演じる者はおらず 何が起ころうとしているかに耳を傾けるだけです これが本日お話ししたかったことのまとめです 組織の運営方法に新しいモデルがあるという考えは
それほど突飛なものではありません これまで慣れ親しんだこととは
まるで違うかもしれませんが 実際に今起こっていることであり こういう変化はこれまでも何度か
人類は経験してきたからです 部族から身分制へ
そして産業化社会への変化など 2つ目の内容は 私の研究結果が正しければ この新しいモデルには3つの突破口があり それが出現しつつあるところです 1つ目の突破口は 誰かが誰かのボスだという 権力の階層構造がなくても組織は運営でき そうすることで実現する環境は 人々にありのままの姿であるように促し 組織の存在目的を中心に据えて活動します だからこそたくさん計画を立てるのではなく 意図を極めて明確にしたうえで この組織が何にならんとしているかに
耳を傾けるのです 今日お話しした内容は
私が書いた本の最初の2部までです 実は本には第3部があって
今日はその話はしませんが 質疑応答で要望があれば触れます 時間は30分あると思います 第3部の問いは
「どうすればティール組織になれるか」です 必要条件は何か どんな組織においても
こういう運営が可能なのかについて 検討しています これから新しい組織をつくるなら 何から始めるのがよいか いちばん重要なことは何か あるいは既存の組織ではどうかを議論しています 私が研究した組織の半数ほどは もともとが従来型の組織でしたが 新しいリーダーシップによって
変化しました そこから学べることは何か どうすれば既存の組織に こういうやり方で変化を生み出せるのか 著しています 質疑応答の前に 言っておかないといけないことがあります もっと詳しく知りたい人のために 今日の話は駆け足だったので 会場の外に本を置いてあります 興味を持った人はお持ちください
プレゼントです 全員分はないですが みなさん全体へのプレゼントと思ってください 読み終えたらご家庭の本棚にしまわないで 同僚のどなたかに渡してください そういう意味でみなさんの間で
活用してもらいたいプレゼントです 以上が本日お話ししたかったことです 今からは 皆さんが何を感じたかお聞きしたいです 今日の話で どんな問いや
問題意識が生まれたでしょうか 手を挙げて 大声で質問してもらうか マイクのところまで行って話してください (参加者)研究の中で扱った会社や組織の中で この取り組みに失敗したところはありましたか その理由は? (ラルー)はい この中で2つの組織は 失敗したわけではありませんが この方式で長いことうまく運営されていて 約20年後に前の方式に戻しました それはある時点で 取締役会で選ばれた新しいCEOが
このやり方を好まず 昔ながらの組織階層を選んだからです 12の組織のうち2つは
今はこの方式では運営していません ちなみに 魔法が失われ 利益も冴えないものになりました そういう大きなリスクもあります そこから 新しいモデルが機能する
2つの必要条件を特定しました CEOと取締役会が このやり方を心から信じ
それに沿って行動すること このような会社の取締役を務めることは
かなり居心地悪いものでしょう なぜなら 「CEOと話をしたい」 「CFOやリスク管理担当とも話したい」と主張しても もちろん今でも話すことはありますが より間接的になっています セルフ・マネジメント(自主経営)に関して言えば かなり多くの組織が たとえばシリコンバレーにいる新しい組織が
階層構造に不満を持っています 私たちは階層があらゆる問題を
引き起こすことを知っています ただし問題なのは 階層をすべてなくそうとしても
取り組みが中途半端に終わってしまうことです そして結果として 混沌をもたらします システムがどう動くのか誰にも分からず 意思決定のために
ちょっとしたパワーゲームが始まります そうなると不透明で効率が悪く
元の状態より悪化しているのです つまり まったく違うシステムを導入したければ すべてを一貫して変えるべきなのです どのように意思決定するか 誰が投資判断をするか 誰がいくら貰うのか どうやって対立を解消するのか これらすべてが必要なプロセスで
部分的に取り除いたりはできません 階層構造だけ捨てるのは
大きな失敗につながります (参加者)2つ質問があります 1つ目は お話に出てきたような組織モデルは 銀行でも可能でしょうか? そのような組織モデルが適用できない業種は
あるでしょうか? 2つ目の質問は 挙げられた3つの突破口は すべて満たすべきですか? それとも 1つか2つ満たすだけでもいいでしょうか? (ラルー)ご質問ありがとうございます 最初の質問に関して 私の研究ではそのような銀行には
出会いませんでした 不可能かどうかはまだ分かりませんが 不可能な理由は思いつきません AESの例を挙げましょう 4万人の電力会社です 世界中に発電所を持っています これは大きなサクセスストーリーです 80年代に従業員ゼロで始まった会社が
急激に4万人の会社に成長しました タンザニアやウズベキスタンといった
32の国に展開しました 銀行に似ている点は
大変な精密機器を扱っていることです 発電所や送電網は非常に精密です つまり同じようなコンプライアンス問題や
規制があります 運営維持も大変です システムを止めることは許されません それでもAESは 完全に助言プロセスに基づいて
組織を運営していました ですから 銀行でうまく行かない理由は見当たりません しかし それを証明する例は挙げられません 2つ目はとても良い質問です 必ずしも3つの突破口を満たす必要はありません いくつかの組織 例えば ビュートゾルフは3つを満たしています トマト加工業者のモーニングスターは
セルフ・マネジメントが極めて得意です すべてのプロセスを磨き上げ
美しくすらあります 残り2つの突破口に関しては
それほど進んでいるわけではありません ただし言えるのは 3つは互いに影響し合っています ビュートゾルフの場合 700〜800のチームそれぞれで
イノベーションに取り組んでもらい どれかのイノベーションがうまく行きそうだと
わかるとすぐに 全チームで試してみようとなります これは「存在目的」の一部です 目的が何なのか分かりません セルフ・マネジメントのおかげで
チームサイズも小さく 相互に影響を与え合うことが可能になっています 従来型のピラミッド構造の組織であれば
これはかなり難しいでしょう もうひとつ言えば ピラミッド構造では必然的に権力が制限されます だから私たちは誰もが
出世したいと思うわけです これが問題の元凶です 私たちはゲームを始めてしまいます 上司の前で自分をよく見せようとしたり 真実を報告しなかったり これはちょっと考えれば 「全体性」に関係していることがわかります 自分の全体を見せるには このようなゲームが必要ない組織の方が
ずっと簡単です しかし いくつかの組織は 私の研究で扱った2〜3の組織は ピラミッド構造の中に 全体性の要素を取り入れています 古き良きピラミッド構造を維持しつつです 他にご質問はありますか (参加者)顧客から見て それらの組織について
何か違いを感じるでしょうか (ラルー)業種によります たとえばビュートゾルフは 明らかに違うでしょう いつも決まった看護師が来るのと
誰が来るのか分からないのとでは違いますし 時間に追われていない看護師は
座ってコーヒーを飲む時間もあります 他にもいくつもの例を挙げることができます 私の参加した看護師のミーティングでは 献身のレベルが桁違いなのです 同じ患者を知る2〜3人の看護師が こんな議論をします 「あの患者さんは 実際に投薬するかは別にしても
投薬は安全だと認識するのでは?」 「でもお子さんはそれを嫌がっている」 「患者さんが正しいと思いますよね」 「彼女の意識ははっきりしているので
服薬に問題はないと思います」 「でもお子さんにどう伝えましょうか?」 このような人間関係に踏み込んだ議論をします ビュートゾルフの場合は違いが明らかです 電力会社のAESの場合 コンセントから電気をとっている顧客が
違いを感じるでしょうか? それほど感じないでしょう 発電所の稼働率に関しては AESの工場がある国では
稼働率がだいたい30%程度なのですが AESは 自分たちのシステムのおかげで それまでよりも ずっと稼働時間が伸びたはずだと でもそれは顧客には分からないでしょう モーニングスターのトマトペーストも それを食べたところで
おそらく違いはわからないでしょう ですから業種によります 顧客と対面する業種へはイエス そうでなければおそらくノーです (参加者)調査された企業の中に 古い組織形態から
新しい形態に移行したものがあるそうですが (ラルー)すみません どちらにいらっしゃいますか? (参加者)ああ すみません ここです(笑) それが原因で辞職した方はいたでしょうか 移行にともなう壁があると思うんです 私が問題にしているのは
権限を奪われるリーダー側ではなく 自分たちのセルフ・マネジメントに
不安を覚える人たちです (ラルー)とても興味深い質問です これは実に逆説的で 私自身の疑問でもありました 最初からこの新しい形態で始まった組織は 「採用が重要だ!」と言います 採用すべきは 成熟さを持ち この方式での組織運営を望み 責任を引き受けたいと願う人材であると それがとても重要であると 私はこれを聞いて なるほどと思いました しかし 従来型の組織形態から
新しい形態に移行した組織に聞くと 移行が原因で組織を離れる人の割合は 実際のところとても少ないと言います 数字にすることはできませんが 数パーセントでしょう 人は時間をかければ学習できるわけです 例を挙げましょう ブルーカラーの会社では
労働者は仕事内容を指示されます あの機械に所に行って
今から働いて たくさんの部品を作りなさいと こういう組織では 上司に逆らって責任を取りたくない
強い文化が育つ傾向にあります だから彼らにとっては大きな変化でしたが 明らかにほとんどの人が受け入れます そういう組織のリーダーが言うのは 新形態に馴染めない人は少数いて それは旧体制に打ちのめされ過ぎたせいで 自分の代わりに誰かに決定してほしい 責任を持ちたくないと
思うようになった人たちだと 興味深いのは 移行を経験した組織では ピラミッド構造の底辺にいた人たちが 新形態を気に入るということです 以前と比較にならないほどの自由と
意味ある仕事を手に入れるからです 移行の初期段階での困難は 中間管理職と上層部 そしてスタッフ部門にあります ご紹介したほとんどの組織は ビュートゾルフの場合は8千人に対して25人 AESの場合 32の国で発電所を運営する4万人に対して 本社の人数は200人と スタッフ部門の数がとても少ないのです これは彼らにとって恐ろしいことです 人が辞めるのは 仕事が足りないからかもしれませんが 初期段階でよく見かけるのは
変化に抵抗する人たちです 彼らはこう言います 「管理職としての役割に意味がなかったなんて
言われたくない」と もっともです 移行の推進者は 「あなたは良いマネージャーでしたが
もう必要ないです」と伝えるのですから 感情的に受け入れ難いでしょう しかし最終的には新形態を気に入ります 特に中間管理職は
「いつも上層部からのプレッシャーを 受け続けていた」と言います 「部下たちを鼓舞しラインを守れという
プレッシャーがあり それにすべての時間を使っていた」と 「部下は問題を報告してくるし スタッフ部門の決定が
必ずしも理に適っているとは限らない 上層部の決定を押しつけてきていた」 「それが今は創造的な仕事に戻れる 本来の仕事ができます」と言うのです 素晴らしいことに これらの組織の人たちは ほぼミーティングをやりません 調整やパワーポイントがいらないのです とても劇的なケースでは あるフロリダの上場企業のCEO 油圧バルブのマーケットリーダーで エンジニアリングや製造業の組織です 彼らの会議室はいつも空でした 社員は助言プロセスを活用して
歩き回って話をし お互いにメールを送りあっています 「意思決定しようと思いますが意見はありますか? なければ決定しようと思います」 とやりとりします CEOのその週の予定を見せてもらいました 4つのミーティング中2つは私とでした (笑) 彼は実際に仕事をするんです 現場に出向いて人と話をします CEOとして彼は 業務に必要な役割や
取り組みの推進活動を行います 実際に行動を起こすため もっと楽しく過ごせるそうです 彼は過去に従来型の組織で
重役の地位にいましたが 今のほうがはるかに楽しいそうです 質問の答えになりましたか? (参加者)それらの企業は 真の存在目的があるので 戦略がないと理解しました 組織や従業員のエネルギーに従うことで 存在目的に向かって達成を重ね
成功しているんですね 私が理解に苦しんでいるのは
予算がないことです リソースが限られているからですか? (ラルー)そうですね 会社によります 会社によっては本当に予算がありません 米国のサン・ハイドローリックス社は 油圧バルブを製造する上場企業です 彼らは予算を持っていません 取締役会はもちろん求めるので
素早くA4用紙1枚の資料を作って提出します 誰も目を通しませんが やらなくてはならないのでやります 組織によっては最低限の予算がありますが 将来の予想が必要な意思決定のためにのみ 予算をつくります 他の例として フランスの自動車部品のサプライヤーは 原料の契約をする必要があるので 何かしらの見積もりを出す必要があります どれだけ金属を使うのか そのために だいたいの予算案を作ります そのつくり方ですが
各チームにどれくらい必要か聞き回り 合計して予算にします 経営陣にお伺いを立てて 「予想に達していないから
目標値を上げろ」と言われ しぶしぶ従ったり 目標値を引き上げるのがわかっているので 低めに見積もるといったゲームをしません そういうことは一切起こりません 実際に必要な予測に基づいて予算を立てます やらないのは 毎月予算の利用状況を確認して 「どうして予算よりも10%低いのか? 説明したまえ」
というようなやりとりです 考え方としては
セルフ・マネジメントをすると 人々は自分に十分な権限があると感じるので
自分で決断できるようになるし ありのままの自分でいてよいと感じるし
クリエイティブでいられる 崇高な目的があれば
良い仕事をする以外にありません 「なぜ目標を達成していないのだ!」
と責める必要がなくなるのです 達していなかったら
おそらく正当な理由があるんです これを如実に表す話があります ホラクラシーの生みの親 ブライアン・ロバートソンは言いました 「会社運営するように自転車に乗ってみると
どうなるか想像してみてください」 美しい比喩ですよね 何が起こるかというと たとえば取締役会があって
3ヶ年計画をまずつくり 予算を決め 将来の計画を立てて 確実に目標にたどり着くために
まずこれをやって あれをやろうという すべてのマイルストーンを
事前に計算しようとします 自転車の向ける正確な角度を計算し 正確に秒単位の計画をつくります 「2分後にはこの動き」といった
すべてを計算するのです 実行するときには目を閉じて
正確にプランをこなそうとします もちろん現実は 期待通りに進みません 穴があいていたり 石が落ちていたりすると転んでしまいます そのときにどうしたらいいかも決まっており まずは計算した人をクビにします 次に計算が必要なときは
もっと上手に計算しようとします 同じことが二度と起こらないように もちろん私たちはそんなふうに自転車に乗りません どこに行きたいかは
はっきりわかっています 現実には おもむろに自転車を漕ぎ始め あらゆる感覚 意識も無意識も
風や筋肉に対しても すべてに注意を払いながら
起こっていることに調整し続けています これらの組織は 自転車に乗るように
運営されているんです 奇妙な感じがするのはわかります 私も研究していたときは
理解するのに数か月かかりましたから 皆さんはいきなり聞いているので 慣れなかったとしても当然でしょう (参加者)それはコンサルタントとしての昔の生活から 新しい組織運営のアドバイスをするに至った 過程のことですか? そうですね 実際 多くのことがありました 本には驚くほど反響があり 多くのコンサルタントから 「この方向に進みたい」とメールが届きました CEOよりも多くのコンサルタントが
この方向へ進みたがっています 彼らから聞かれたのは 「この考えを受け入れられるCEOを知りませんか?」
というもの そんな具合でした (参加者)あなたのおっしゃることの中で セルフ・マネジメントや全体性は より若いジェネレーションYの方が 飛びつきそうな印象を受けます 彼らの目指すものにマッチしますから あなたから見て これらの考えが 学術分野やINSEADのようなMBAで 採用される気配はありますか? 変化はありますか? まだ従来型のアプローチが教えられているでしょうか? (ラルー)両方です ハーバード大学の教授の一部は 私の本を必須項目として カリキュラムの一部にしています 米国には他にもそういう教授がいます 同時に まだ長い道のりです 基本的に ビジネススクールで教わるのは オレンジ的思考 部分的にグリーンです 多くの教授はその考えに深く染まっているため この話をしたとしても 意味がわからないと言うでしょう フランスのとあるビジネススクールが ある連絡をくれたことがあります 彼らのプロジェクトに期待していますが 「小さいイベントですが 100人の生徒を集めて 3日間の体験的なゲームをやるので
参加しませんか?」と誘ってくれました 私はぜひ参加したいと答えました ただし オープンソースにすることを条件にしました 他の大学でも使えるようになりますから そのゲームの概要は 100人の生徒を25人ずつ4組に分け 組織を運営します マフィアスタイルはやりませんので
レッド(衝動型)はないですが アンバー(順応型)は軍隊スタイル 機械スタイル 家族スタイル そして新しいスタイルで運営します それぞれまったく違う構造で運営されますが 最終的にやることは同じです アンバースタイルでは CEOと2人の中間管理職が 他の人より良いディナーを食べ
陶器のカップに飲み物を注ぎ 他の人はプラスチックカップを使う というように ゲームのシステムの中に
このような詳細設定を行います オレンジの組織では
スタッフ部門の人がいて 「ベストプラクティスを共有しなさい」と
作業を邪魔します 現場では「もちろんそれは大切だけど 今は別の仕事があって手を離せません 予算をつくらなければいけないし」と
反抗します ゲームのポイントは体験です 体験してみない限り 新しいやり方は異常にしか思えません また別のアイデアとしては ビュートゾルフのような構造で1日運営し 2日目には履歴書を
別のチームに送れるようにすることです 何が起こるか興味深いですね (笑) あるチームは人気が高いため拡大し 他のチームは空になってしまったりします これはまだアイデア段階ですが できれば来春にやりたいと思っています きちんと整理して
他のビジネススクールでもできるようにします 実際の組織でも試せるようにしたいです 怖い感じがするかもしれませんが 3日間体験して
何が起こるか見てみてほしいです どうもありがとうございました このあと 外でもう少し時間がとれます より詳しく知りたい方は どうぞ本を持って帰ってください 読み終わったら 次の人に回してください (拍手)

Comments (48)

  1. Be still my heart. Go Fred Go.  Still working on "it."  

  2. Very inspiring ideas! It will be lovely to watch and help them spread…..

  3. Hmmm, very interesting and stimulating…

  4. Depart from evil, and do good; seek peace and pursue it- psalm 34 verse 14.
    Love others as youself, share with All Humanity and Respect All, for we are EQUAL in DIGNITY, promoting Unity in Diversities.  "Unity in diversity and Equality in Dignity-  Evelin Lindner'.

    We must all learn to live together as brothers or we will all perish together as fools. We are tied together in the single garment of destiny, caught in an inescapable network of mutuality. And whatever affects one directly affects all indirectly.
    —Martin Luther King, Jr

  5. Wow… ! That is what I was looking for.

  6. anarcho syndicalism isn't a new idea.

  7. Was the 3-day game version from the French school ever made available?

  8. An excellent talk and a wonderful proposal. Perhaps we require a new consciousness to put in practice this new model, but there is a new movement in that direction.

  9. I am eager to learn more. The presentation is prolix. Get to the point. Not all points require a story prior to their statement. The book can provide the supporting data.

  10. Regarding the number people who leave a company that begins this new system: it isn't 2-3%.  Today, May 8, 2015….Zapatos announced they would assume the new management style and 14% choose the buyout option rather than stay and "convert".  Just sayin…

  11. Excellent talk, highly recommend it to any manager and/or entrepreneur.

  12. Russ Ackoff gave this talk 30 years ago

  13. Breathtaking. These new ideas are so exciting they kept me awake last night. Thank you thank you. This is biomimicry in the world of business and organisations. Wow.

  14. Is there an optimum company size where the probability of success may be higher?

  15. Hi! 
    Any chance of having spanish subtitles?

  16. This is great! Thank you for your inspiration

  17. What a world!
    People like this researcher are to me the extreme "Left/Socialist" belief – very similar to the Catholic Church, or Islam.
    Totally out of contact with reality as it is now, always was and sure is going to be, when Agenda 21 fully kicks in.
    THe REAL world of today really is "1984" , just not fully implemented by those who own us.
    HELLOOO? Humans/workers are are no longer necessary.
    I have no idea what "They" will actually do with the almost 6 Billion Dreamers out here who are still breeding!

  18. When I see the (known) names of some commentators here, I know two things: 1. this is the start of an important movement, that may touch many, yet may also stay a story many wish to avoid out of fear of losing (their own) control. 2. Change needs both heart and idea. Organizing and guiding it is half the story. And the great things is, many ideas go for the self organizing population too. Self organize the new!

  19. Completely new energy system. I would like my family to operate in this way.

  20. some good notes to accompany the lecture https://agilewarrior.wordpress.com/2015/04/07/reinventing-organizations-frederic-laloux/

  21. As an engineer I have worked for large and small companies, and have seen how creative people in large organisations give up after a while. I think the most important lesson here is empowerment and the feel that my work actually contribute to progress of the company. This is related to (amoing other things) size of companies: In a book called "the tipping point" by Malcolm Gladwell, I read that the "optimal" size of a company is around 150-200 people, and that the Gore-Tex corporation is divided into smaller affilations for this reason. I found this talk really refreshing, and it would be really interesting to see if this would work for companies that make complex products like cars, aircraft or spacecraft.

  22. Highly enlightening and inspiring information, but I wish this talk was much shorter (concise)

  23. So happy to find you… We are just begaining to redo our guild and this is my vision to use this … I have been talking and now I realize the "hows".

  24. Holcracy! I'd love to implement that system one day for my own organization! ;p

  25. I am at the startup phase, went to a seminar where the speaker recommended this to me. I want to create a heart centered business.

  26. there's a bank which works this way and it's called Bitcoin

  27. Fantastic to read your PDF file and listen to this talk.
    But i am afraid this level of thinking will hold good to a highly developed society and the kind of Organization that functions in such a environment . We in India are at the bottom of the Pyramid and not many managers and executives including the workmen are mature enough to think differently .
    Good luck in your endeavours to change some of the Organization in Europe and North America where they are open to new thinking and changing the paradigm.
    Thanks for educating me about the developments that is happening in advanced Economic countries.
    Kasturi G

  28. 53:30 WHOLENESS SHOWING UP WITH EGO IS ACCEPTABLE BUT SHOWING UP WITH DEEPER QUESTIONS, DEEPER HOPES AND DEEPER LONGINGS BECOMES VERY RISKY. THIS IS SO VERY TRUE AND CAUSED A LOT OF PROBLEMS FOR ME RECENTLY

  29. To bad the sound is muffled. Presentation is ok, but nothing new.

  30. Why is this Teal concept being presented as something new? It is based on the work of Clare Graves and Don Beck and their research into spiral dynamics. Dr. Beck explains that all these stages – beige, red, blue, orange, green, yellow and turquoise – are stages of development rooted in our personal stage of development and we evolve naturally from one stage to the other. Each has healthy and unhealthy states. So an organization can be a healthy red and function very well, with happy people. A red organization is needed if they deal with emergency, life threatening situations (a mine, a petroleum platform in the middle of the sea).

  31. I actually find it disturbing that Mr. Laloux doesn't mention at all spiral dynamics and the work of Clare Graves and Dr. Beck…. How is that possible?

  32. Challenging… Inspirational. Big Vision.

  33. sounds like European Union

  34. Hello, do you guys know other public companies that operate in this way? Except the ones presented in the video?

  35. Great, very great !

  36. Thank you! Great work!

  37. I am interested in anything that can inspire to change.

  38. This is the future according to Laloux and I really hope people will meet and take this serious talking about, what we can do together to be a part of a future, where organisations fit the thoughts specially: how we swift thinking e.g. becoming better to control our egos. We could make networks on facebook. So now I´ll start making a group there calling: reinventing organizations.

  39. Excellent presentation. In order to reinvent an organisation in this way, people have to be willing to give up their perceived positions of power and control. Regrettably, too few are willing to do this. It is therefore probably more of a generational process.

  40. Dear mr. Laloux. If, if You could pin-point hiërchy, I would say that it is constant manifest in our society in all its varaties. There is nu such as a hierchy as You assume. And most of all, not a thing like better and best.

  41. Is there somewhere the sub-titles for this video?

  42. How do you deal with the need of employees to become financially independent so that they can truly do what they want to do . i.e. say surf, play music, get into fitness, or whatever they are truly passionate about? And for them employment is just means to make enough to become financially free?

  43. I am still amazed by the ideas in this video and the examples. The interesting thing is when I tell my colleagues about the concepts they all find it feels kind of natural and that it confirms their own personal view. It is still tough to implement in many organizations…

  44. It was really hard to watch with the constant pops and breath noises louder than the actual voice. It is years to late, I know, but for anyone who holds a talk with a similar setup – get the microphone further away from the mouth and make sound tests before the talk.

  45. 8:25 "It took 2000 years for someone to say, 'why don't we just count?'" Well, that's not quite right. Aristotle did rely on observation: "Males have more teeth than females in the case of men, sheep, goats, and swine; in the case of other animals observations have not yet been made:…" – http://johnhawks.net/weblog/topics/history/aristotle_wisdom_teeth.html

  46. This talk makes me sleepy

  47. Pls anyone can tell me A short introduction of reinventing organization pls….. Video is buffering

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